家族、または友人知人の様子がおかしい。
「もしかすると、”統合失調症”なんじゃないかな・・・?」
そう感じたら。
・・・何か様子がおかしい。
被害妄想がひどかったり、とにかく音に敏感だったり。
そんな人が周囲にいるとき、
「できるだけすぐに病院へ行かせたい・・・」
その気持ちはわかります。
ですが焦ってはいけません。
病院へかかるのができるだけ早いほうがいいのは事実ですが、
ただ単純に「病院へ行ってみなよ」と誘っても、
普通は拒否されちゃうことが多いです。
大抵の”統合失調症”の患者さんは、
自分が病気だとは思ってもいません。
皆さんだってそうですよね?
・・・では、どうすればいいのでしょうか。
実際、性格も病院に対する抵抗感も人それぞれなので
正確な答えはありません。
ですが、ちょっとした誘い方の工夫で
「診察を受けてみようかな」と
思わせることができることもあるのです。
実例から取り上げますが、
「最近、疲れてない?ちょっと気になるから、一緒に病院へ行ってみようよ」
と誘ってみたり、
「診察を受けてみて、お医者さんが『異常ありません』といえば安心じゃない。
安心するために、病院へ行ってみようよ」
と誘ってみたり。
本人は自分自身がいたって健康だと考えているので
ソフトな誘い方をするようにしましょう。
それで拒否されても、あなたが悩む必要はありません。
数日、日をまたいで、また誘ってみてもいいでしょう。
その人があなたの友人なら、
家族に「○○さん、ちょっと最近、精神的に疲れているようなので、
病院へ行かせてみてあげてください」と
間接的にアプローチするのもよいでしょう。
うまく病院へ行かせることができれば
それだけで大きな一歩です。
あとはお医者さんにお任せしましょう。
とにかく、あまりにもその人のことを考えすぎて
こちらが倒れてしまってはいけません。
思いやりの心が強いのはとても素敵なことですが、
まずはあなた自身を大切にしてください。
それが何より大事なことですから。
もしその人が”統合失調症”の診断を受けたら。
他の病気にも言えることですが、
周囲のサポートがとても大切です。
一番苦しんでいるのは「本人」であること。
それを忘れてはいけません。
でも、周囲もガマンばかりしていていは倒れてしまいます。
サポートをする側も、必要であればお医者さんにかかってください。
そして回復のときを辛抱強く待ちましょう。
お薬は、必ず主治医の言う通りに飲んでいるか。
それもチェックしてあげてくださいね。
患者さんの勝手な減薬や断薬は結構多いことで、
せっかく回復しかけていたものが、再発してしまいます。
それが一番、こわいことなので、
本人が気兼ねしないような形でチェックしてあげましょう。
数ヶ月、数年単位の療養が必要になる病気ですが、
焦らず、おそれず。
そっと心のそばにいること。
それが一番のサポートです。